虫と野菜の仁義なき戦い ~おいらくんへの私信~

(このブログはうちのお客さまであるおいらくん(6歳)に向けて書いたブログです。http://blog.livedoor.jp/rikipon67/archives/51788270.html) 書いているうちに6歳レベルの語彙では説明することができないことに気づきました。ごめんなさい。

おいらくんへ

昆虫のおもちゃ、いいアイディア!。虫がビックリしてどっかに行っちゃうかもしれませんね。でももしかしたら、効果がないかもしれません。やってみないとねw。今度畑にもってきてください。
さて本題に入ります。僕達がどうやって、野菜に虫がつかないようにしているか説明したいと思います。(お送りした野菜に、虫いっぱいついているよというお客様、申し訳ございません(T_T) 技術不足です。。。)
当たり前ですが、虫も植物も生きています。虫も植物も一生懸命がんばって生きていて、なるべく健康に人生を全うしたいと思っています。だから、虫はがんばって野菜を食べようとして、野菜もがんばって虫に食べられないようにします(結局は人間にたべられちゃうんだけどねw)。畑は虫と野菜の生きるか死ぬかの戦いの場なのです。
野菜は虫に食べられないように、丈夫な体を作ろうとします。太陽の光、適度な水分と栄養が揃うと丈夫な体ができて虫にたべられません。でもどれかが欠けてしまうと、健康に育ちません。健康に育たないと、皮膚が弱く、美味しい匂いが空気中に漏れてしまい虫が集まってしまうのです。
だから僕達は、野菜が健康に育つように太陽の光、適度な水分と栄養を野菜にあげたいと思います。しかし残念ながら、太陽な光と適度な水分をあげるのは難しいです。祈ることくらいしかできません。お水はホースからあげればいいじゃんと思うかもしれませんが、5500坪くらいの畑をやっているので、お水をあげて回っていたら、一日が終わってしまいます。結局僕達は、栄養(肥料)を十分に与えることしかできないのです。
肥料はだいたい10種類くらいあって、それを畑の状態や、野菜の種類によって配合を変えてあげています。
そして運がよく、いい天気が続けば虫に食べられていない健康で美味しい野菜ができるのです。
ネットを張るなどの対策もあるのですが、いまはそこまで手が回っていません。高冷地にあるので、虫の数が少ないというのもこの地で農業をやる利点ではあります。
では、天気が悪くなって虫が野菜をたべてしまうようになったらどうしているのでしょうか?
基本的には何もしません。畑に行って野菜についた虫を退治して回るということはやっていません。見つけたらその場で殺しますけどw そしてたくさん虫に食べられてしまった野菜は出荷しません。それが基本ですが、どうしても出荷したいトマトなどが虫にやられていたら、お酢を薄めて撒いたりします。
あとは出荷の際に気をつけて虫を取り除きます。それは妻ががんばります。妻は虫が大嫌いなのですが、それ故お客様に虫をお送りしてしまうことを嫌がり、丁寧に梱包作業をやっています。
おいらくんが将来、科学者になって野菜がうまく作れるように研究をしてくれることを期待してやみません。