種イモの日光浴

 

 

1年前、師匠のもとへ修行入りして最初の衝撃的な出来事!
それは・・・

「ジャガイモって、イモを植えてイモを収穫するんだ~!!」

そんなの常識です。と言われればそれまでですが、
東京で生まれ育って畑とは無縁だった私は、
作物がどのように生長していくのかを目にすることなく育ってしまいました。
(興味があれば知る機会はいくらでもあったのでしょうが・汗)

そんなことも知らずに修行入りしたものだから、
それはそれは毎日すべてのことが勉強でした。

野菜って花が咲くんだ!とか、トウモロコシって自分の背丈よりも高くなるんだ!!とか、ピーマンって秋になると真っ赤になるんだぁぁ!!とか・・・

こんな感じで、小学生男子のように興奮しっぱなしの私でした。

話をジャガイモに戻します。
ジャガイモは種子ではなく、種イモといって、ジャガイモの芽を伸ばし、カットしたものを植えて栽培するのですが、その種イモをこの時期日光浴させる作業を、今回ご紹介します。

約1ヶ月間、種イモを寒風にさらして(さらすと言っても夜は氷点下になるので、毛布などをかけて凍らないようにします。)そして直射日光にあて、イモを緑化させ、堅くて丈夫な芽をつくります。これを「浴光育芽」といい、こうすることによって病気に強くなったり、畑での出芽が早くなります。出芽が早ければそれだけ生育期間が延ばせるので、収穫高も増えるし、何よりデンプン価の高い、ホクホクの美味しいジャガイモができるのです。

家庭で食用に保存するときは、光に当てるのは禁物なのですが、種イモにはたっぷり日光浴させるのがコツなんですね。
ちなみにこの作業、管理が面倒という理由などによりすべての農家がやっているわけではありません。

ここは高冷地なので植え付けは4月後半になります。
GOLDEN GREEN初出荷のジャガイモの品種は、「きたあかり」と「メークィーン」の2種類に決まりました。
ジャガイモの話は連載していきますので、どうぞお楽しみに!

(かも)