同じ集落に住む小学校の先生の依頼で、佐久市立野沢小学校にて小学校5年生98人を対象に、授業をしてきました。100分くらい時間をいただいたので、
・なぜ農業を始めたのか?
・どのような農業をしているのか?
の二点をなるべく分かりやすく説明したつもりです。
「なぜ農業をはじめたのか?」という質問はよく受けるのですが、答えるのは結構難しいものです。というのは、いくつかの要因とタイミングが絡み、さらには後ろ向きの要因もあってそれは意識的にスルーしてしまったり、またやってみたら全然違った部分もあり、冗談で人に話をしているうちに脳みそ内に刷り込まれてしまった部分もあったりで、自分でも当時の状況を解きほぐすことはできません。
でも一番核にあった部分、エネルギー問題を軸にして農業へ転身した理由を語りました。
端的にいえば、人口は増え続けているけど、化石エネルギーはピークを迎えていると言われていて、これからは一人当たり使えるエネルギーはどんどん減少してしまうという背景があり、そんななかで生き残る産業は、衣食住とりわけ食に関わる仕事ではないか、特に一番下のほうで食を支えている農業の需要は減らないのではないかという予測に基づき、農業という道を選択したということです。
いま日本ではひとりあたり一年間で石油換算で4000キログラムのエネルギーを消費する完全なる化石燃料依存型の社会です。4トンですよ。ほんと凄い量の石油を燃やすことで生きているのですよね。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4020.html
もちろん農業も完全に化石燃料依存で、農産物のカロリーよりも投入エネルギーのほうがはるかに多いと言われています(有機農業も慣行農法もそれほど大差はないと思います)。
http://agora-web.jp/archives/1485123.html
いまから10年後、エネルギー価格はいまよりだいぶ高くなっているというのが予測されています。
授業を受けた小学校5年生の子供たちにはいろいろな情報をもとに未来を予測して、自分には何ができるかをしっかりと考えてほしいなと思い、すこし難しい話もしてしまいました。
ちょっとだけでも伝わってればいいなと思います。
最後まで集中力を切らさずに聴いてくれた98人の子供たちに感謝です。
今日はありがとうございました。
HPがあると聞いたので、開いたら今日の授業で撮った写真が出てきました。
私は、98人の中の1人です。
うさぎさん
コメントありがとうございます!少しはお役にたてていたら嬉しいのですが。。。