最近のジャガイモ畑

 

4月に種イモを植え付けてから2ヶ月が経過。
その後順調に茎が伸び、今では沢山の葉で覆い茂っている状態です。

地下茎は種イモより上(地表に近い位置)にできるため、ジャガイモを収穫するためにはこの肥大する地下茎を日光にさらさないように土寄せ作業が必要なのです。(写真でうねになっているのが分かります)。ちなみに地上茎は50cm~1m程度の高さにまで生長し、葉の付け根から花茎が長く伸び、先端に多数の花をつけます。花は星形で、色は黄色・赤・白・紫と品種により様々です。

今年栽培している品種は2種類。「キタアカリ」と「メークィン」。
ジャガイモといば男爵やメークインがメジャーで、最近ではインカ系が大人気ですが、この地域ではキタアカリがとても美味しく作れるようです。

キタアカリの特徴は、ジャガイモの中でもダントツのホクホク感を誇り、1987年に北海道で生まれた、男爵イモを母に持つ新しい品種です。別名「くりじゃが」と呼ばれるほど肉質は黄色みがかり、他のじゃかいもに比べて甘みが強いのが特徴です。煮くずれしやすく、ふかしいもや粉ふきいも、コロッケなどに最適です。

メークインの特徴も紹介しておきます。
女王様の国イギリスからやって来たメークイン(五月の女王)は、くぼみが浅く、形が面長で、粘質なのが特徴です。低温で貯蔵しておくと甘味を増します。じゃがいもの中でも煮くずれが少ないため、シチューやカレーなどの煮込みに向いています。

最後に、ジャガイモの歴史に興味がある方は是非お読み下さい!
ジャガイモはドイツでは「貧者のパン」と呼ばれ、ドイツ以外でも多くの人々を飢餓から救ってきました。それは寒冷地でも栽培可能というジャガイモの底力が、世界的な普及に大いに役立ったのです。なんせアンデスの4000m級の高地で生まれたわけですから、北ヨーロッパの寒冷地などものともせず、また地中に作られることから鳥害にも影響されないため、生産性の高さも普及の後押しをしました。

さらに品種改良の結果、年に複数回の収穫も可能となり、でんぷん質やビタミンなどが非常に多いとあって、寒い国々では「冬の野菜」としての重大な役割を担ってきました。
いまや麦・米・トウモロコシに並ぶ「世界の四大作物」となっており、100を超える国々で栽培されているのです。赤道直下から北極圏まで栽培されているのはジャガイモだけです!

(かも)